ソファと巻き肩の関係性
リラックスの時間を快適に過ごすためのアイテム、ソファ。
しかし、実は巻き肩の原因になりやすい家具でもあることをご存じでしょうか?
一日の終わりにくつろいでいるつもりが、気づかぬうちに姿勢を崩していることも少なくありません。

巻き肩とは?
巻き肩とは、肩が前方に入り込み、背中が丸まった状態のこと。
姿勢が悪く見えるだけでなく、首や肩こり、頭痛、呼吸の浅さなどを引き起こす原因にもなります。
長時間のデスクワークやスマホ操作に加えて、ソファでのくつろぎ姿勢もこの巻き肩を悪化させる要因の一つです。

ソファが巻き肩を招く理由
1. 骨盤が後ろに倒れやすい
ソファは柔らかく、座面が低いものが多いため、深く座ると骨盤が後ろに倒れがち。
その結果、背中が丸まり、頭が前に突き出した猫背姿勢になります。
骨盤が後傾したままでは、自然と肩も前に引き込まれてしまうのです。
2. 腕の位置が前に固定される
テレビやスマホを見ながらの姿勢では、腕が体の前に出た状態が続きます。
このとき胸の筋肉(大胸筋)は縮まり、肩甲骨を外に引っ張る力が働きます。
反対に、背中側の筋肉(僧帽筋・菱形筋)は伸びて弱まり、巻き肩が定着してしまいます。
3. 長時間の同一姿勢
柔らかいソファは快適な反面、身体を支える筋肉がサボりやすい環境です。
そのままの姿勢で長時間過ごすと、筋肉や関節が固まり、正しい姿勢に戻りづらくなってしまいます。

巻き肩を防ぐソファの使い方
せっかくのリラックスタイムを、姿勢を崩さず快適に過ごすためのポイントをご紹介します。
- 腰の後ろにクッションを挟む
→ 骨盤が立ち、自然に背すじが伸びやすくなります。 - 背もたれに深くもたれすぎない
→ 骨盤を立てたまま座ることで、肩の位置が安定します。 - スマホやリモコンは胸の高さで操作する
→ 肩が前に入りすぎるのを防ぎます。 - 30分に一度、胸を開くストレッチを
→ 両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せるだけでも十分です。

正しい姿勢が「本当のリラックス」につながる
姿勢が崩れた状態で過ごすと、筋肉に余計な負担がかかり、かえって疲れが溜まりやすくなります。
骨盤を立て、胸を開き、肩の位置を意識することで、呼吸も深まり、心まで落ち着いていきます。
ソファに座る時間を、姿勢リセットの時間に変えてみましょう。
小さな意識の積み重ねが、巻き肩の改善や美しい姿勢づくりにつながります。
